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32 帰ってきた写真ギャラリーめぐり-横浜の百貨店ギャラリー [帰ってきた写真ギャラリーめぐり]

 予告通り横浜の話をしよう。しかし今回は山手でも山下公園でもない。つまり、桜木町や石川町界隈ではなく、巨大ターミナル駅、横浜駅界隈の話だ。
 横浜駅前にはバラの包みの百貨店がある。「ヨコタカ」の愛称で知られている。その百貨店の催し物会場で、北海道物産展の美味しそうなにおいをかきわけながら、着いた先が今回の話題である。
 シロクマの親子の遠望する姿を写した微笑ましい姿がチラシやポスターになっている。そう星野道夫の特別展である。
 個別的には、それほど詳しくは知らないが、わたしの知識の中では星野道夫という写真家は、たぐいまれにみる「知的なつわもの」というイメージだ。もし生まれていたのが古い時代なら、深田久弥や小島鳥水のような自然文筆家の仲間入りをしていそうな人物である。現代に生まれたために、野生の生態系や自然観察を写真におさめる職業についたようにも思う(あくまで個人的な所感である)。
 この写真家は育ちも良くて、秀才肌、それでもってワイルドな特性を持つ。しかも優しそうな顔立ちに、女性だけでなく、同性の私たちにも親しみやすそうに見える風貌だ。動物の生態を学ぶためにアメリカに渡って学校に行くなどの努力の人でもある。作品だけを見ていたら、そんな興味深い「人となり」を忘れてしまいそうだ。
 最近のテレビ番組では彼の著書である『旅をする木』についてのエピソードを教えてもらった。とある古書店で売られていた、タイトルの「木」の字に、ペンで一本棒を書き足された一冊のこの本。『旅をする本』とタイトルがなっていて、実際にその一冊が探検家の懐を何度も渡り歩いているという。現代版わらしべ長者のようなお話だった。
 この写真展では様々な作品がいくつかのジャンルに分かれて展示されていた。星野の人物を被写体にした作品なども貴重なもので興味深い。中でも、私が「いいなあ」と思ったのは、スライドフィルムの作品だった。アザラシやリスが時系列におさめられた作品のフィルム。それが、後ろからライトを当てられて見ることができるようになっていた。その構図と味わいが、説明しようもない「いいなあ」という感想になったのである。
 写真の他には愛用品の数々も展示されていて、カメラファンには懐かしい旧大井町のFE(FMの兄弟分で電子制御のAE化したもの)や、ブロ二ーフィルムの最大面積を使用する旧板橋の6x7も展示してあった(そりゃ情報量が多い=面積が広いのだからきれいな作品で残っているわけだ)。それらであのクジラや鳥の一瞬を切り取っているのかと思うと、お勉強だけではなくて写真の腕も最高に確かな人だと納得した。
 自然を写す人たちは、やはり写真の知識と同様に被写体の知識にも精通している人が多い。星野道夫もそういった天才肌で、かつ努力家の人だったのだろう。写真展のほうはまだ始まったばかり、今月末の日曜日までやっているようだ(2016年10月30日で終了)。お時間のある方、興味のある方はのぞいてみてはいかがだろう。会場の周りは北海道物産展で、サケやイクラ、昆布、チョコレート、乳製品、あずきがわんさかあった。そっちもいける口の人はなおどうぞ(当たり前だが、私は「ヨコタカ」とは一切無関係の人である・笑)。
 帰りにランドマークタワーの展望フロアに行ってきたので、そこから撮ったものを数枚お披露目しておこう。なんか前回から高層ビルが続いているが、たまたまのことである。「サルとなんとかは高いところが好き?」。いやいや、私は平坦な場所が好きだ(笑)。ランドマークから山下公園や赤レンガを見るとこんな景色である。ではまた。

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写真素材 PIXTA
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