So-net無料ブログ作成

62 自然と山野草 2 [自然と山野草]

 今回はシンセサイザーの話と山野草の話のどちらにしようかと迷っていた。前回がポピュラーミュージックの話で、音楽の話が二度連続になるのもどうかと思い、メインは山野草にした。
 かつて「18 自然と山野草」という記事において、山野草には紫色の花が多いというお話をしたことがある。もちろん個人的な感想だし、便宜上の振り分けに過ぎない。ただ、その個人的な感想をもうひと加えするなら、早春や秋の花には黄色の花が多い。
 まずは最初の紫色の花である。私のよく出会う花では、ミヤマオダマキ、タチツボスミレ、ハマエンドウなどがある。また湿性花園でよく出会ったのがイワシャジンである。ツリガネニンジンの仲間で、養分の少ない砂礫地でも、湿度のある沢辺と苔むした小さな木の葉だまりの上で根をはるような植物だという。
 一方の黄色の花は、早春だとキンポウゲやフクジュソウやリュウキンカなどもある。水辺に目をやればコウホネなども黄色の花である。数年前は寒い中でも、こういった花々を求めて、箱根の山、とりわけ湿性花園などに撮影に行った。三月の二十日前後が開園日なので、野焼きの跡が残る仙石原を眺めながら撮影していた。
 この時期は重ねて、ミズバショウや運がよければザゼンソウなども撮影できる。品種的にはおもしろいが、ザゼンソウは美的な部分ではたいして写真におさめても見栄えのいいものでもない。一回撮れば十分だ。同じ意味で晩春から夏のツチアケビも微妙だった。食べておいしい分だけ、同じ色の似たような形のサツマイモの方が何十倍もありがたい(笑)。
 私の場合、図鑑を作るために撮影しているわけではないので(植物の専門家ではないので)、撮った写真がそこそこ満足のいくものであってほしい。きらきらしていようが、ローキーで劇的なトーンになろうが、植物、特に花が美しくあってほしいというのが基本である。
 もともと人に見せるために撮っているものでもなかったが、生涯学習の学習発表となれば、結果的には人に見られる写真になるし、こっちは学習成果によるシンプルなものを想定していても、見学に来る相手は作品写真を当然と考えていることも多い。結果、どちらにも使えそうなものを撮影し、選定しなければならなかった。
 今年からは江ノ島の植物園と、久々にその周辺の山野の公園をロケーション撮影と考えているため、野草の撮影も復活するかもしれない。ただぶらぶらとマクロレンズをつけたカメラを片手に散歩するやり方が大好きな時間と言える。なにも考えない時間が好きなただのお馬鹿さんである。もちろん、観賞花も素敵だしきれいだ。山手の丘で多くの観賞花を撮らせていただいたこともこの数年の成果である。なのでまた心機一転という感じだ。
 独り身の自由さは自然との対話にもってこいの状況である。梅の季節を皮切りに、野の花を今一度見直すお年頃になったようである。……などと格好つけたことを書いてしまったが、あまり強がりを言わないのも今年の目標である。マイペースでのんびりやることだ。二月の月初めに久々に寝込んだ。寝込んだと言っても、食事や買い物には出なくてはいけないので、一時的に起きてる状況でもあった。数年ぶりに寒さ負けしたようだ。入っていた予定をキャンセルしたのもここ五、六年はなかった。基礎体力の低下を自覚しないで、加減を知らずに無理することが多い。人にはそれぞれの自分に合った限度がある。そんなことを寝ながら自分に言い聞かせていた。もうすっかり養生したが、少々つける薬のない痴れ者の私であった(笑)。単に疲れが出たのだと自分では感じている。言えた義理ではないが(汗)、皆さんも十分、過労や体力低下には気をつけて元気にお過ごし願いたい。
 そんなわけで今回は、かつて数年前に箱根町の観光協会主催フォトコンで入選させていただいた「ミヤマオダマキ」、「カタクリ」、「イワシャジン」の数年分の花の作品をお目にかけての幕引きとしたい。これらの作品も当時観光ポスターやパンフレット、チラシなどで使っていただいた。お役に立てて、うれしい限りだ。
 では、ちょっとだけおまけでシンセサイザーの話を加えておこう。久しぶりにYMOの『ソリッド-ステイト・サヴァイヴァー』と冨田勲の『月の光』を聴いたという話だ。最近は新しいものにあまり走らず、忘れかけている曲を聴くことが多い。何十年ぶりのシンセサイザー音楽二枚である。YMOはインストルメンタル曲の「ライディーン」や「テクノポリス」などが入っているアルバム(マッカートニー作の「デイ・トリッパー」も入っている)。
 ちょっと感動したのは、冨田勲の楽曲が思いのほか新鮮だった。ドビュッシー作曲の「月の光」なのだが、当時はシンセサイザーへの興味しかなく、ドビュッシーが誰なのかなど気にせず聴いていた。改めて聴き直すと、楽曲の雰囲気を損なわず、それ以上のイメージで作られていることに気づかされた。生ピアノのコンサートで馴染んだせいもあるのだろう。思いのほか聴き心地がよい。
 スイングスローの「YUKIYA-KONKON」は童謡の「雪やこんこん」のシンセサイザー曲だがこれもいい雰囲気だと同じように感心してしまう。おじさんになってみると見えてくるものもある(笑)。
 十代の時は、新しさだけで追いかけていたシンセサイザー音楽だ。やれポリフォニックが新しいとか、シーケンサーがすごいとか、ボコーダーは格好いいとか、FM音源、MIDI機能などが興味の対象だった。わかりもしないのに用語だけ並べていたに過ぎない。
 当時のそういったシンセサイザーの機能、メカの性能、それはそれですごいのだが、それらをうまく扱って、駆使して、楽曲を美しく作り上げるアーティストとしての、ミュージシャンとしての才能に興味が移った自分がいる。表現を味わえる年齢になったと感じた。そう、それをおじさんというだけのことだ(なんだこのオチ・笑)。
 さて次回からは「私流湘南の花便り」ということで、江ノ島を撮影の中心にしながらも、小田急や東海道線、横浜市営地下鉄沿線、たまには相鉄沿線にも足を伸ばして行ってみようと思う。こうご期待(誰も期待してないと思うが・笑)。

イワシャジン
DSC_549610p.gif


ミヤマオダマキ
DSC_219510p.gif


カタクリ
DSC_185810pのコピー.gif
すべて箱根湿性花園の撮影

共通テーマ:趣味・カルチャー