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61 久しぶりのポップス2-くつろぎの歌 [世間話 イベント]

 世の中には嗜好的、愛用性のある事物を習慣とするファンとかマニアとか呼ばれる名称がある。誰でもおおよそ一つくらいはそれに当てはまる趣味をお持ちかもしれない。私の場合はそれがマッカートニーである。もし「あなたはショパンのファンですか?」とか「マティスのファンですか?」と問われれば、「答えはNO」である。好きではあるが、ファンやマニアのようにディープさはない。ショパンにいたっては、曲は口ずさめるが顔は思い浮かべられない(私のファンという言葉の持つ意味の範囲。定義の話である)。
 ファンやマニアなどと言うからには、それなりに詳しくないといけない(自分なりにで結構だ)。たとえば映画『抱きしめたい』で登場するビートルマニア。彼らは正真正銘のビートルズのファンでありマニアである。だが私はビートルズが「抱きしめたい」を歌っているときにまだ生まれていない。そしてなによりハリソンやリンゴ・スターの作品についてはほとんど知らない。だからビートルズのファンかと問われれば、いささか懐疑的である。私にとってはマッカートニーのいたビートルズなのだ(同様にナイアガラ、YMOの源流のはっぴいえんどだが、はっぴいえんど自体は詳しく知らない)。
 そう考えれば、私は歴史ファンであり、音楽はソロになってからのマッカートニーファンだと思う。だから「マッカートニーのファンか?」と訊かれれば、「YES」と答えるだろう。昼夜問わず、一日にほぼ一回はマッカートニーの音楽を聴くほど習慣化している。これはファンといっても誰も否定はしないと思う。そんなファン心理の形で綴るお気に入りのマッカートニーの音楽の話である。
  就寝時、通常はクラッシック曲のピアノや室内楽をまとめたものをかけている。たまにゆったりしたポピュラー音楽が聴きたいという時もある。そんなとき自分でまとめたマッカートニーの曲を流してくつろいでいる。
 iTuneの「プレイリスト」ってファイルに「McCartney Lightmusicstyle」なんて項目を作って勝手にエンドレスで流している。要はマッカートニーの楽曲のうちで、小編成コンボやアコースティックスタイルの自分好みをまとめ上げただけのことである。そんな自分なりの選曲を茶飲み話程度にコメントをつけてみた。
 このところまじめな内容というか、お堅い内容のお話が多かったので、思いっきり趣味と息抜きの話で一回分をまとめてみようと思った。以下に述べる説明は個人的な感想と思いである。「はいはい」って感じで、話半分、暇つぶしにお読みいただきたい。


English Tea
アルバム『ケイオス・アンド・クリエーション・イン・ザ・バックヤード-裏庭の混沌と創造(2005)』に収録されている。冒頭からの弦楽器による室内楽の雰囲気を持つアレンジとお国柄のお茶の時間を想定した歌詞がのんびりさせてくれる。ピアノのバッキングは「フォー・ノーワン」を思い出せる曲である。ライブではNASA宇宙ステーションの乗組員に中継で届けた曲である。間奏はリコーダーを使っている。

Let'Em in(幸せのノック)
どのベストアルバムにもほぼ収録されるウイングス時代の曲。『スピード・オブ・サウンド(1976)』に収録の曲。インターホンチャイムで始まるスローテンポとバスドラムの音が印象的な曲である。どちらかというと同時期発表の「心のラブソング」の方が有名かなと個人的には思っている。

My Valentine
今の奥さんナンシーさんに捧げた大人のムードの効いたジャズ調の作品。アルバム『キス・オン・ザ・ボトム(2012)』の収録曲。最近のライブではほぼ欠かすことなくセットリストに入れている。

Here,There And Everywhere
個人的には不朽の名作はこの曲と思っている。「ロング・アンド・ワインディングロード」や「マイ・ラブ」をあげる人も多いが、壮大な感じが好みならそれがいい。でもこぢんまりした佳曲が好きな人はこっちかなと思う。ビートルズのライブ活動時代の最後の年(1966)を彩るアルバム『リボルバー』に収録。

For No One
前曲同様『リボルバー』収録。一曲目のEnglish Teaとピアノの調子が似ているが、間奏はフレンチホルンを使った楽器大好きのマッカートニーの一面が垣間見える一曲。整ったベースラインの美しさも好きである。

Michelle
『ラバー・ソウル(1966)』の収録曲。アコースティックギターで奏でる短調のメロディとフランス語が印象的な曲。ホワイトハウス向けでのライブではオバマ大統領夫人ミッシェルさんの前で披露して話題になった。

Till There Was You
セカンドアルバム『ウィズ・ザ・ビートルズ(1963)』に収録されているカバー曲。メレディス・ウィルソン(スーサの楽団やニューヨークフィルでのフルート奏者としても有名)の曲で、ハンブルグのアマチュア時代から演奏している曲。ビートルズの編曲のものはペギー・リーのカバー曲をヒントにしているともいわれている。

Yesterday
『ヘルプ(1965)』収録曲。ただしB面なので、映画の『ヘルプ』には使われていない(A面が同名映画のサウンドトラックを兼ねている)。ポピュラー音楽のカバー回数世界一に数えられている曲。ちなみに二位は「イパネマの娘」。弦楽アレンジはプロデュサーのジョージ・マーティンによるもの。

And I Love Her
ボサノバ調のアレンジでアコースティックギター二本とベースギターで演奏されている曲。初めての映画『ハード・デイズ・ナイト(1964)』の挿入歌でもある。

Here Today
『タッグ・オブ・ウォー(1982)』に収録の作品。1980年に去ったレノンに問いかけるように歌う曲。ライブではギター一本で歌うことも多い。実質上、オンタイムのマッカートニー作品を追いかけるようになったのは、このアルバムからである。これ以前の年の作品は戻って聴いてきたものである。シティフィールドの野球場のこけら落としで歌ったのが印象的で、この曲と一緒に「平和を我々に」も歌いレノンを慕う姿も心を打つ。

She's Leaving home
マッカートニーの歌詞には、小説や台本のト書きのような描写をするものがある。一連の行動を物語風に歌詞にする。個人的には「アナザーデイ」と同じ書き方に感じる。彼女が家を出立する瞬間っていう描写である。また曲のアレンジでは、弦楽器部分はプロデューサーのマーティンではなく、マーク・リーンダーに外注している作品とのこと。『サージェントペッパーズ・ロンリーハーツ・クラブ・バンド(1967)』収録。

Girlfriend
コーラスの美しい曲。ファルセットを使うのは「ドレス・ミー・アップ・アズ・ア・ラバー」などでも聴ける。ウイングスのメンバー脱退などで三人のウイングス時代の作品。『ロンドン・タウン(1978)』収録。

Mull Of Kintyre
イギリスにおいては「シー・ラブズ・ユー」の売り上げ枚数を抜いて、自己更新した曲。日本名は「夢の旅人」。スコットランドのバグパイプを取り入れたり、イギリスらしさの伝統をにおわせる音の作りも評判になった曲である。『ロンドン・タウン(1978)』収録。ちなみにタイトルのキンタイア岬はスコットランドとアイルランド、イングランドの接点となる海上交通の要であるとともに、イギリスの大自然を味わえる景勝地なのだそうだ。

I've Just Seen A Face
映画『ヘルプ(1965)』に入っているカントリーのような編成の曲。近年はマッカートニーのライブでもやるようになった。早口でよく口が回るなと感心してしまう。

I Will
このブログではアリソン・クラウスの時にお話をしたことがある。そちらをお読みになっていただきたい。マッカートニーのヴァージョン曲ではベースギターではなく、自分の声をベースにして録音している。『ザ・ビートルズ・通称ホワイトアルバム(1968)』に収録。

Her Majesty
横断歩道のジャケットでおなじみの『アビー・ロード(1969)』に収録。本当はメドレー形式にする予定だった曲で、寄せ集めをして当てはめた際に、残ってしまった一つのようで、もったいないのでこのアルバムに収録されたという。そのため尻切れトンボのように、いきなり切られている。女王陛下を茶目っ気たっぷりに親しみをこめて歌った若者らしい内容の曲。

Another Day
ビートルズを脱退後にマッカートニーが最初に出したシングル。名義は妻リンダとの共作である。十二弦ギターによる演奏は今もライブでよく見られる。タイトル通りの字面だと一般にはanother dayは「(いつかわからない)またの日=後日」ととってしまいがちだが、歌詞の中での字面 just anotherが「いつもの」という慣用句的な使いかたになっていて、just another dayで「いつもとかわらない日」とするのが正解。内容はうつろな女性のはかなさを歌う、どこか「エリナー・リグビー」を思わせる内容と個人的には思っている。

I'll Follow The Sun
『ビートルズ・フォーセール(1965)』収録だが、作られたのはもっと昔のアマチュア時代のようで、リバプールやハンブルグで活動したときには、「ティル・ゼア・ウォズ・ユー」と一緒にすでに演奏されていた曲。「明日が雨かもしれなくても、お日さまについていくよ」って前向きな歌詞が私は好きである。このブログのタイトルは憧憬の念を持って一緒にしている。

 そんなことで今回はゆるく(本人的にはきっちり書いているつもりなのだが、こんなものだ・汗)ポップスのお話をさせていただいた。
 あと少し、春もすぐそこまで来ている。お体大切に、残りの寒い日を乗り切ってほしい。元気が一番。

参考資料
『週刊100人 ザ・ビートルズ』2003年

ザ・ビートルズクラブ著『リマスターCD公式ガイド コンプリートビートルズ』2009年 集英社

フロムビー編『シンコーミュージックディグムック ポール・マッカートニー』2012年 シンコーミュージック

『ギターソロ曲集ポール・マッカートニー』2012年 ドレミ楽譜出版社

ぴあ編『ぴあムック ポール・マッカートニー来日記念号2015』2015年 ぴあ

2009年デジタルリマスタービートルズ各オリジナルCDアルバムのライナーノーツ

『ライブインザUS2005The Space Within Us』DVD日本語版ライナーノーツ
ほか

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(画像はちゃんと持ち込み検査も受けて、許可をいただいたカメラで撮ったもの。しかも個人の趣味のブログなので、アップOKとアナウンスに見合っているため、ルールに従いアップしました)
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