So-net無料ブログ作成
  • ブログをはじめる
  • ログイン

75 暇つぶしの幸福論②-趣味の楽器とその思い出編- [暇つぶしの幸福論]

 六月六日は楽器の日。私はこのブログでは洋楽やジャズなどを出すことが多い。今はそれを聴くことが多いためだ。自分の楽器の話は以前あまり出さなかった。だが、私の持っている楽器も、ロングセラーではあったが、もう随分古いものばかりとなった。(生産中止やリニューアルされたものだけになったので)時代的にも出しても差し支えないと思い、最近は型番や品名を言っている。
 まずは楽器に興味を持った頃から参ろう。それまで童謡の類いにしか興味が無かった私が、初めて(たぶん)貯めたお小遣いで買ったレコードは、ゴダイゴというグループのヒットソングだった。ごく素直に、シンプルに格好いいと思ったからだ。スーパーカーと図書室の好きな小学生だった時だ。ちなみにこの頃は良くプラスチック製のオカリナを吹いていた(たぶん「科学と学習」という配達月刊誌の付録だったと思う)。今はもう持っていないし、最後は割れてしまった。そしてすっかり吹き方も忘れてしまった。
 ポピュラーミュージックのバンドが持つ楽器に興味を持ったのもこの頃だと思う。ただ自分で弾きたいという衝動に駆られるのはもう少し後だった。単に格好良いなと感じた程度の興味である。祖父母の家にあった安い簡易的なレコードプレーヤーで何回もかけていた記憶がある。テレビドラマの主題歌とマンガ映画の主題歌だったと思う。
 それ以前の事で一つ。もし通った方は覚えておいでかも知れないが、五六歳の時、ヤマハの音楽教室に通った記憶がある。短期間だったが、オルガンを習っていた。古い礼拝堂、教会が教場だった。もう記憶すれすれの時代なので、覚えていることも少ない。授業の最初か帰りの時に、「♪やまは、おんがく~きょおーしつっ」と教室全員で歌っていた記憶がある。皆に渡されるせんべい缶のような四角のブリキの缶のお道具箱をもらったのが、私としてはたいそうお気に入りだった。家に帰っても嬉しくて遊んでいた。中身で覚えているのは、直方体で緑と白のプラスチックの筐体、手でたたく場所にスポンジをあてがったマラカスとカスタネットを混ぜたような打楽器が入っていた。振ると「しゃかしゃか」と音がしたので、音はマラカスである。缶のふたの裏は、白地に五線譜が書かれていて、黒磁石が音符がわりとなって、先生の板書した音符をそこに置いていく仕組みだった。あとは指の配置の本などが入っていたが、幼児故、それらに全く興味なかった(笑)。
 意識して、楽器を弾いてみようと思ったのは、最近の知人の方は意外と思うだろうが、ギターではない。電子キーボードだ。当時はこの電子キーボードのための簡易アレンジの専用の譜面も数多く出ていた。ここでも何度か出てきた『ソリッド・ステイト・サヴァイヴァ』、イエロー・マジック・オーケストラというグループの曲を聴いたときである。そっぽを向いて、知らんぷりをしながらシンセサイザーを操る彼らの姿が衝撃的だった(今思うと単に人見知りの照れ屋な自分の性分に合っていただけなのだが・笑)。具体的な曲は「テクノポリス」と「ライディーン」などである。コード譜と五線譜のシンプルな譜面(ト音記号の簡素な譜面)なら読むことが出来たので、ポータサウンドという当時出たての電子キーボードを手に入れて、簡略化した編曲のものを練習をした。まるで坂本さんや細野さんになったつもりで弾いていた(お馬鹿である・笑)。そして買ったときは嬉しかった。祖父母に了解を取ると、「自分のお金なのだから好きなものを買いなさい(勝手に標準語に翻訳しています・笑)」と言ってくれたのを覚えている。
 左手は二本から三本の指で、和音を作ってくれる自動和音伴奏機能が付いている当時としては画期的な優れものだった。まだMIDIなど一般に出回っていない時代だ。今では数千円の電子キーボードとほぼ同じ性能だが、コンシューマー向けとしては、当時、類のない先端性を感じられた。リズムパターンを選んで、左手はCコードならドの鍵盤を押す、Cmならそれに隣の黒鍵も押す。さらにCm7ならそのまた隣の白鍵を三つ同時に、C7ならその黒鍵を外した二つの白鍵を押せば(おそらく)、素晴らしい伴奏(ベースパターンとドラムの入った伴奏)が出るので、右手で一般の人にも出来るようにアレンジされた主旋律を弾く。出来のよくない一人YMOのできあがり(笑)。
 実際に見たことはないが、オリジナルに近い譜面だったら、もしかすると不協和音や六度、九度なども入れてあるかも知れない。そんな高度なものは受け入れられない年齢だったので、子どもにはこれくらいがちょうど良かったのである。音楽入門の道具に最適だった。ちなみに受け売りで恐縮だが、テンションノートでは、音で聴くとぐずぐずなのに譜面で見ると、均等の取れた等間隔の配置なのを覚えている。これを最初に発見した人は理論派だったのだろうか? ジャズに良く多用される和音構成だ。
 この楽器はヘッドホンで聴くことが出来たので、ウオークマン感覚で、外出先でも楽器演奏が出来たのも嬉しかった。また当時のヤマハもそういう売り方をしていた。夜も暇があるとよく弾いていた。田舎なので全然音の迷惑はなかった(笑)。周りに家が無い! この楽器は二十歳前に壊れるまで使い続けた。結構物持ちが良い方である。小豆色とも葡萄色とも言えるような筐体色だった。
 その後、ハイティーンの頃、スーパーでアルバイト、よく働いた甲斐もあって、学校の軽音で使うYAMAHA-FGというアコーステックギターと学園祭で使うためのヴァイオリンベースを入手した。この頃にはもうマッカートニー一色である。最後が老舗和菓子屋のバイトと少々祖父の援助もありYAMAHA-SGの今とは違う当時のモデルを新品で入手。型番は2000だった。現行モデルほどロックテイストではなく、主にジャズやフュージョンの人たちに好まれたギターだった。ベースは今は二台目に変わったが、以前にも触れたように、今はこれらの楽器はお手入れがてらたまに弾いてあげるのみだ。今は特に本気で弾こうとも思わない。数十年、一緒にずっと十代から過ごしてきた楽器たちである。道具と言うよりも旅の連れに近い。愛着がある。
 本当は2000年前後まではカメラもずっと一緒に過ごして来たのだが、デジタル化と修理期間の終了などで古い製品は維持が難しくなったのである。フィルム時代と異なり、電子化が顕著なカメラの場合は仕方ないだろう。楽器で言えば、電子キーボードやシンセサイザーと一緒だ。科学技術の発展に同調する製品だ。常に最新のものを使わないと、画像が世の中のスタンダードに認めてもらえない。今では300万画素の画像データではだめですと言われるのも当たり前なので(スマホでもそれ以上の画素である)、相手に合わせる機材になってしまった。逆に日進月歩で便利になっていくという利点もあるので、ネガティヴに考えてはいけない。利点と弱点は背中合わせである。
 楽器屋さんに足を運ぶ癖が付いたのは、その電子キーボードの頃からである。デモンストレーターの人たちが、楽器店で奏でてくれる上手な演奏を(プロなのだから当たり前だが)、聴く機会も多く、社会に出てからも演奏が始まるとよく足を止めて、聴き入ることが多かった。激しい音、優しい音、彼らの奏でる音は、ピアノにせよ、オルガンにせよ、電子楽器にせよ、有名なアーティストまでは行かなくとも、後紙一重の人たちが多い。だから心からの賛辞や拍手を贈ってあげる。その拍手や賛辞がいつかギャラというお金に代えることが出来る日が来ても、ひたむきな演奏を忘れないでくださいという願いも込めた応援である。
 軽音の部活もやったのだが、本や写真ほど真剣に向き合うことが出来なかったのは、単に才能の有無をわきまえていたからだ。自然と自分の能力はこっちでは無い、これは自分が楽しむためのものであり、嗜好のためのものという意識が芽生えたのだろう。
 でも音楽自体を元来好きなため、その後飽きることなくオーディオメーカーでアドバイザーのバイトを長くやらせてもらえたのだと思う。アドバイス程度の意見をいうのが私にはお似合いだ。
 文章書きや生涯学習の活動など、教壇やステージなどの語り手やパフォーマンスよりも後方支援や企画、創作が好きなようだ。もっとざっくばらんに言えば、考えて書くことが一番自分に向いていたと言うだけのことだ。これは才能ではなく感性がそう思わせてくれた。図書室で育んだ第六感だ。実際、文章だって、写真だって、私より上手な人は星の数ほどいる(上手な人の方が多いだろう)。
 おっと楽器の話。以上のように、楽器は私の日常を彩る幸せの道具であり相棒である。音楽そのものも大切なコンテンツだが、それを可能にしてくれる可能性をその持ち主に託した楽器のポテンシャルに惚れている。私にとって、人を幸せに導いてくれる楽器はいとおしい存在である。

おまけ
 以前に少し触れたが、どうでも良いこの普通のブログ。ごひいきにしてくださったおかげでついに75話分の記事をクリアできました。不完全なものばかりで痛み入る次第だが、どんな記事が人気があるのかを調べてみた。アクセス数を基準にした順位だ。
一位は第46話 写真展とオーディオの回、加羽沢さんのヤマハのコンサートの記事。
二位が第58話 鎌倉芸術館の新装オープンと仲道さんのやはりコンサートの記事。
三位は第44話 よこはまの花便り11-黄金週間編、西洋館と緑のフェスと絡めた生涯学習連接記事。
ちなみに一票差なので挙げておくと四位は第40話機材の話3である。漸くカメラだ。
 こう振り返ると、このブログの読者はクラッシック音楽がお好き? 数字は一位と二位がせめぎ合い、三位以下を引きはなし、ダントツで200近くポイント差を付けていた。ピアニストさんのファンの方が観てくださっているのか? 拙い文章でピアニストさんの魅力を引き出せなくて恐縮なことだ。だが本来の役割が教育施設やギャラリーのレポートなのでそこはあしからず、というしかないのだ。そもそも主題が社会教育施設である。その場所で素敵なピアニストさんのイベントがあったというのが本稿の趣旨、立ち位置である。
 そして残念ながら当方はそれほどクラッシック音楽に詳しくないので(努力はしますよ。はい)、このブログ、読者を大切にしながらも、プロダクトアウトで行こう。知っていることを書くことしか出来ない。写真と自然も好きになっていただきたい(笑)。
ではまた。


mccartneydiskIMGP0186p20.gif

イメージ画像ピアノ
01piano20p.jpg

ヴァイオリンベース
hofnernotep30p60s.gif

SG
noteyamahasg2000image.jpg


坂本さんの記事(ヤマハのサイト)
https://jp.yamaha.com/sp/services/myujin/monthly_myujin/ryuichisakamoto